松本剛吉は、明治の元勲・山縣有朋と親交の深かった明治・大正期に活躍した政治家(貴族院議員等を歴任)です。建物は、大正12年(1923年)頃に建築されたもので、平成28年(2016年)3月に本市の歴史的風致形成建造物に指定されました。
主屋と別棟の茶室「雨香亭」、待合等の建物と、築山や水景を伴う庭園で構成されており、主屋は西側に張り出した主座敷の八畳と六畳の次の間から成る座敷があり、お茶と庭園を楽しむことができる数寄屋風書院造となっています。
茶室は、六畳の広間と五畳の小間から成り、両茶室は竹やなぐり仕上げ等の職人技と施主のこだわりが随所に感じられ、間に設けられた玄関を中心に左右に角度をつけて配置されています。
また、広大な庭園内には水景が配置され、山縣有朋ゆかりの古稀庵や皆春荘に通じる特徴があるとされています。さらに、小田原の別邸には珍しく回遊式となっています。